支部山行 03−06 (2003年10月5日)

           櫃ヶ岳から雨石山へ

                                                   
参加者
 井谷孝、浦上芳啓、大塚宏圀、大塚和子、金井健二、金井良碩、久保和恵、久保三朗、阪下幸一、阪下悦子、須磨岡輯、中島隆、中谷絹子、能田忠明、信田邦子、星根文子、松村文子、溝俣美恵、宗實二郎、宗實慶子、山内幸子、芳村嘉一郎

コースタイム
宮代橋9:40…峠10:25〜10:35…櫃ヶ岳10:45〜10:55…546峰と595m峰のコル11:40〜11:50…595m峰12:15〜13:00(昼食)…阪下パーティと合流13:05〜13:17…雨石山(611m)13:55…毘沙門山(630m)14:05…76鉄塔14:25〜14:30…板坂トンネル出口15:05

 JAC100周年記念事業の一環である「日本列島中央大分水嶺踏査」は、本部からまだ具体的な計画が示されていないが、関西支部では先行する形で踏査計画が進んでいる。今日歩くコースは「関西支部の域」として久保三朗さんが支部委員会に諮られた、日本海と瀬戸内海の分水嶺を結ぶ踏査区分・34のうちの一つにあたる。22名という例会山行としては久しぶりの大人数になったが、出発時の車のトラブルで阪下さんら6人と残り16人が途中で交差する形になった。

 櫃ヶ岳は多紀アルプスの東端に近く、京都府の由良川水系と兵庫県篠山川水系の分水嶺をなしている。能勢から篠山盆地の東を通り、国道173号線が板坂峠の下を潜るトンネルの南入口に車を置く。スタート地点は少し引き返した宮代橋である。正面に櫃ヶ岳を仰ぎながら、金色に実った田圃の中をイノシシ除けの網に沿って行く。地道の林道が次第に狭まばり、草が覆うようになって山道が始まる。入口の木の枝に赤布の標識が下がっている。しばらくは沢沿いのジメジメした嫌な道だが、すぐに植林の中のはっきりした踏み跡の登りになり、30分ほどで稜線にでた。雑木林の中で展望は殆どない。丹波町側に越える峠道だがあまり歩かれていないようだ。櫃ヶ岳への道は赤布の標識もあり、はっきりしている。短い急坂を登り10分ほどで頂上に立つ。
 頂上三角点横には「羊ヶ嶽」の標識があった。瑞穂町の方から羊の方角に見えるからとも、金属精錬に関わりがある山名ともいう(慶佐次盛一氏「兵庫丹波の山々」)。背後の木のかなり高いところに「櫃ヶ岳」の山名板があった。雑木林に囲まれ、殆ど展望のない山頂でしばらく休み、左に折れる稜線の道を下る。かなり急な傾斜を南に下り過ぎるようで心配になる頃、次第に西に回り込み行く手に595mピークを仰ぎながら鞍部へ出た。この辺りは尾根が幅広くなり踏み跡が入り乱れているので、先頭をつとめる私と山内さんはできるだけ稜線を外さないように注意して歩く。やや痩せた尾根の登りになると左側の展望が開け、篠山盆地や遠く小金ヶ岳方面の多紀アルプスの山々が望まれる。明るい雑木林の稜線歩きで546mピークに着き、急坂を下ると植林の中の薄暗い峠に出た。地形図にある小倉から小野へ抜ける道が通っているが、枯れ枝が散乱し山仕事に使われるているだけのようだ。
 一息入れて595mピークに向かう。殆ど一直線の標高差約180mの登りは厳しく、木の幹にすがり息を切らして急坂に挑む。それでも面白いように高度を稼ぎ、20分ほど頑張ると広々した山頂部にでた。期待した展望は植林の中で全くなく、更に進んだ切り開かれた林の中で昼食をとる。十分に休んで、なだらかな斜面を下る。殆ど花の終わったミカエリソウの群落を抜けると、こちらに向かってくる人影が木の間からちらちら見えて、鞍部状のところで阪下さんのパーティと出会った。これまでのお互いのルート状況を交換したあと、久保さん、金井良碩さんから分水嶺踏査についての経過説明などを聞く。再び東西に別れ、ササ混じりの道を登る。大きな岩の間を抜けて登り切ったピークが611mの雨石山だが、残念ながら標識は見逃してしまった。

 少し下ると岩稜となり、パッと展望が開ける。再び雨石山の標識のある岩峰があり、振り返ると櫃ヶ岳を始め今まで辿ってきた山々が重なるように並んで見えた。更に岩混じりの痩せ尾根を行くと、大きな松の木に「雨石山・611m」の標識が打ち付けてあったが、ここは地図で確かめると毘沙門山(630m)の筈である。地元の人はこの山を雨石山ということ、また藤阪から見た形から開扇山と呼ばれることが「兵庫丹波の山」に記されている。これで阪下さんから聞いていた「三つの雨石山標識」を通過したことになる。正面には八ヶ尾山が大きく聳え、行く手には平行して走る二本の送電線といくつかの鉄塔が見える。広くなった尾根を下り64の鉄塔で最後の休憩。ここからは関電の巡視路が南北に分かれているが、北の板坂峠への道に入る。黒い合成ゴム製階段が続き、歩きやすい。峠の手前に関電の施設があり、その前を草に覆われた旧道が通っている。左に折れて大量の廃棄物の横を過ぎると目の下に国道が見えた。やがてツリフネソウやノコンギクの咲く草地になり、朝置いた車のすぐ横に飛び出した。トンネル入口で売っていた枝付きの黒豆を土産に、秋の丹波の山歩きを終えた。