瓶割峠〜向山

関西支部分水嶺踏査・区分T−8
芳村嘉一郎

 地元の分水嶺愛好者らと四人で丹波の分水嶺を歩く。瓶割峠を通る道は天橋立への「成相道」として利用され、峠の名からも立杭焼の瓶が運ばれるなど重要な通商路であったことがうかがわれる。峠から西へ分水界尾根の縦走に入る。譲葉山へ道はなだらかに上下するが、支尾根が入り込み、やや複雑な地形の所がある。深い雑木林の中で展望がなく、獣道が錯綜してGPSも余り役立たず、小さな赤テープの目印も数が少ない。道は細いが薮が少ないので助かる。最後は急斜面の直萱で譲葉山に達する。譲葉権現堂の建つ頂上は林に囲まれ、無展望である。

 譲葉山からはプレートや赤布の標識もあり、ルートを探す必要はなくなった。541.1m峰で北から東にかけての展望が開け、遥か青葉山、弥仙山、長老ケ岳と旧知の山が望めた。いくつかのピークを上下した鞍部が野村峠で、柏原と春日を結ぶ道が越えている。清水山への分岐から先は、ハイキングコースとして整備されていた

 次の鞍部から急登で向山の一角、蛙子峰に着く。展望は更に拡がり、西床尾山、三岳山、由良ケ岳、大江山まで見えた。咲き残ったヒカゲツツジが目を楽しませてくれる。向山はいくつかのピークの達りで、ここから最高峰の五ノ山、五六九m三角点ピーク、深坂北峰、四ノ山と小さく上下していく。五ノ山からは次に歩く予定の五台山、五大山と連なる尾根、その右に三岳山、千丈ケ岳を見た。

 四ノ山で町境尾根を離れ西南に向きを変え、二ノ山への途中で分水嶺尾根を下るため登山道を離れる。ここの標識には@部神社を示す方向に赤テープを巻き、字を消してあった。落ち葉に埋もれた細い踏み跡を探しながら遮二無二下って、最後は水分れ公園のステージ裏に飛び出した。
崎部神社の鳥居の横を流れる高谷川脇に分水界標識があるが、そこはすでに加古川の流域で、付近の集落への取水場所になっている。正しくは右岸の道路が分水界である。ここから西の行者山の麓までは一キロm以上にわたる平地部分 (谷中中央分水界) で 「分水界の一部は民家の屋根の上を通っている」という面白い詰も聞いた。山行を終え、車で平野部分の水分れ橋などを訪ねた。行者山の麓、大師堂の石壁に 「谷中分水界ここに終わる。これより山に登る」 の銅板が埋め込まれていた。

【期日】 2004年4月24日
【参加】芳村嘉一郎、他に会員外3名
【コースタイム】 国領温泉09:15…瓶割峠10:05…431.8mP10:55〜11:00…469mP11:35…譲葉山(594m)12:00…反射板跡12:10〜12:40(昼食)…岩尾(541.4m)…567mP13:40…野村峠14:00…清水山分岐14:10…向山最高峰14:50…向山三角点(569.0m)15:00〜15:35…三ノ山16:05…二ノ山との分岐(下降点)16:15…@部神社16:45