支部山行 03−12 
                   

          三の丸〜戸倉峠

西支部分水嶺踏破 4−8

久保三朗

 氷の山から戸倉への降路は、帰りの交通の便から今まで皆直接戸倉へ出る坂谷コースを下って居て、 主稜上を南下して戸倉峠へ出るこのコースは全く機会がなかった。今回分水嶺の話を機に阪下さんから良い企画を頂いて、初めて行く事が出来た。

 春米リフト最上端から三の丸1464mに行き、少し戻った大きな四阿の所から南へ戸倉峠への尾根に入る。最上部は広い無立木の大斜面、1300位からやゝ尾根の形をなし巨木の疎林となる。この尾根は地元では広尾というそうだが全くその通り、雪の状態も良くて一同御機嫌な滑りで下って行く。 古いツアーコースの標識が高い樹幹に「つたかずらからむさみしや」の状態で残って居るのが二、三見られた。
 
 1182m前後は広い平坦部、わずかな傾斜とかすかな起伏の原っぱの連続を抜けて行く。広い部分が終わるとやゝ傾斜が増し尾根筋の曲がりが多くなる。

 いつしか雑木や熊笹の立ち上がりなど増えて来て通りずらく、見通しも妨げられて右往左往が多くなるが、左手坂谷側の斜面が急になって来るのでまず迷わずに行ける。先の1182m手前の平坦部北端あたりから、時々右から植林の斜面が上って来るが、その頂部の刈払いが稜線まで届いて居る所は通り易い。1073mの下、ごく新しい植林の所など短い間だがゲレンデなみの所もあった。これ等は尾根の西下へ入って来て居る林道からの作業であろうから、まかり間違ってもそれへ下ればの安心も持って歩ける。

 さて戸倉峠そのものは、上部に岩の出て居る急斜面の大きな切り通しで抜けて居るので、その上に出てしまったらとても降りられないし、そこ迄尾根通しで行くには小さいピークを二つ越さねばならない。更に昨日の所見から1100くらいから雪切れが出てくることが判って居る。それで雪続きで右下の林道に出られる可能性の大きいうちになるべく早く尾根を離れたい。しかし一方分水嶺という建前からは出来るだけ長く尾根上を辿りたい。この二つの気持が相克する。 1100近く眼前に小隆起が出て来た所で、とうとう辛抱しきれなくなって稜線離脱、右手の林中落葉で真っ黒けの堅雪の斜面をずり落ちるようにして、それでもとにかく雪続きで林道に降り立つ事が出来た。少し行って尾根を望める所から振り返ったら、支峰手前のコルは更にもう一段下だったようだ。

 後は林道沿い、雪は所々切れて居た。 旧峠からは昨日も通った道を新トンネル口へ。殆どぴったりのタイミングで阪下夫人、浦上さんの回して下さった車が到着、行を終える。

 短い雪の季節に支部合同やヨーロッパスキーなど盛り沢山で忙しくなってしまい、支部独自のスキー山行が持てなくなって久しい。今回は偶然の機会ながらそれが復活したような形での行が持てゝ、 しかもすべてうまく行って、何やら非常に楽しかったように思ったのだが,私だけの感慨だったろうか。

「日時」04年3月21日
春米リフト上端9.05…146410.35〜50…四阿11.00…1182推定点11.45…1080付近昼食12.25〜55…1020稜線離脱1.20…林道1.25…旧峠1.45…新トンネル口2.10

「参加」 清瀬祐司 久保和恵 久保三朗 河野直子 阪下幸一 宗實二郎 山内幸子