沢登りといえば大峰、大台がメッカだが、奥高野の護摩壇山あたりになると訪れる人も稀で、人に邪魔されずに沢登りを楽しむことができる。また源流は関西に残る有数のブナ林であり、静かに自然に触れるうってつけの場所として選んだ。
古川の戸珍堂谷はスカイラインの下にある谷で、昭文社エアリアマップ「奥高野」(昭和55年、仲西政一郎、中庄谷直)にはトチノ谷とある。また、小森谷の支流にも戸珍堂谷と呼ばれる谷があるらしい。大変にややこしい。和歌山県が作った「護摩壇山森林公園」というホームページに「戸珍堂谷」とあったので、これを名前として採用した。
9月2日(土)
大阪を出発して、橋本のスーパーで食料を買出ししていると、やはり買出しをお願いしていた河野さん達とばったり会った。考えることは同じようだ。そこから2台で走り、護摩壇山の駐車場で野口、久保(和)さんの車と合流した。

スカイラインを竜神方面へ下り、大熊から日高川本流へ入って、林道を走ると手頃な河原を見つけることができた。さっそく薪を集め、テントを張った。
メインディッシュは昨年好評だったきのこ汁で、焚火の上に木で三脚を作り、大鍋を吊って作るのがミソである。夜は満天の星の下、焚火を囲んで山の話に花が咲いた。焚火には人を惹き付け、人と人を結びつける魔性?があると思うがいかがだろうか。
9月3日(日)
朝起きると雲一つない快晴である。スカイラインの駐車スペースに車を置いて植林帯を戸珍堂谷出合の少し上の古川の河原に下りた。戸珍堂谷に入るとすぐに釜を持った4m、6mの斜滝がある。6m滝は途中で折れて空中に水流を噴出している。手がかりがなくとても登れない。
12m滝
左からバンドを利用して巻いて越える。河原を行くと12mの直瀑が突然出現する。左の斜面を落石に注意しながら登り、落口へトラバースした。谷はまた河原となり、堰堤を越えると左の斜面から林道が下りて来ている。工事で削られた山肌が痛々しい。
大滝
この少し上に大滝20mが懸かっている。逆くの字の2段の立派な滝である。林道終点まで戻って、左の窪の縁を20m登り笹の中を獣道を利用してトラバースして滝の上に出る。登り始めは浮石が多いので一人づつ登ってもらう。
谷に戻るとすぐ12mの滝がある。これは直登するしかなく、念のためハーケンを打ってロープを固定したが、そのようなものを誰も相手にせず、全員自力で登ってきた。昨年はなんとなく不安そうであったが今年は2年目で、それなりに感覚を戻して自信がでてきているようである。来年はもう少し刺激的なことができるかもしれない。
滝の上で二俣となり、左俣は滑滝が続いている。我々は右俣へ入り、堰堤を越えると右から大支流が出合う。そこで昼食とした。メニューはソーメンだけだが、それ以外に女性陣から次々に隠し食料が出てきてもう満腹だ〜と嬉しい悲鳴を上げる。日頃はレーションだけでいたって愛想ないかぎりなので、感謝感激であった。
最後の滝
堰堤を2個連続して越え、5,5,15mの最後の滝を越えると谷は平坦になって下草の生えていないぶな林になった。自然観察歩道が横切る。スカイラインが竜神へ下りていく時、一旦南に大きく張り出す。歩道はその南端のカーブを基点にして戸珍堂谷を横切り森林公園の総合案内所に至る。よく整備されていてミズナラ、ブナ、針葉樹の混生林を吹き抜ける風が心地よい。歩道を沢の余韻に浸りながらスカイラインに戻った。
【期 日】 2006年9月2日〜3日
【コースタイム】日高川泊地発7:30――スカイライン駐車スペース発8:10――戸珍堂谷8:30――12m滝下9:00――大滝下10:10――大支流出合(昼食)11:00〜12:00――自然観察歩道12:30――スカイライン13:00
【参加者】久保三郎、河野直子、山内幸子、久保和恵、能田忠明、野口恒雄、茂木完治
(会員外)山ア詮、郷万里子、若狭久美子
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